老犬ホームとは

老犬ホームって何?

人間の老人ホームと同様に、老犬介護が必要になったシニア犬をお預かりまたは譲り受け、お世話する施設です。2010年前後から報道などでも取り上げられるようになり、現在も全国で多種多様な老犬ホームの開設が増加しています。

老犬ホーム オレンジライフ湘南ができることは?

・愛犬の認知症により徘徊が生じ、一日中目が離せない
・愛犬の認知症により夜鳴きが止まらず、近所迷惑や寝不足が生じている
・愛犬が寝たきりになり、介護方法がわからない
・老犬介護によるご家族の疲労がたまっている
こんなお悩みがありましたら、ぜひご相談ください。
経験豊かな老犬介護専門スタッフと施設内診療室の獣医師が連携し、それぞれのご家庭や愛犬の子に最適な方法をご提案します。

老犬ホーム=長期利用 だけではありません

オレンジライフ湘南では在宅介護をサポートするための短期利用もご提案しています。
・仕事中ご自宅でお留守番させるのが心配
・介護疲れをリセットしたい
・投薬などが必要で一般的なホテルに預けるのは心配
こんな場合には、一泊単位のホテルプランや日帰りのデイケアプランをぜひご検討ください。

愛情深いご家族ほど、老犬ホームを利用することにためらいを感じがちですが、オレンジライフはご家族と一緒に愛犬の幸せをサポートする場所です。お困りの際にはぜひご相談ください。

▶参考記事:柴犬ライフ様取材記事「老犬ホームは愛犬を手放す場所ではない」

老犬ホームの基本知識

老犬ホームが増加しているのはなぜ?

複数の原因があります。

1)ワンちゃんの高齢化

医療技術の進歩や食事・生活環境の改善により、ワンちゃんの寿命は少し前に比べて著しく増加しました。
令和3年全国犬猫飼育実態調査(ペットフード協会実施)によると、現在使用されている犬のうち56%が7歳以上のシニア犬となっています。

2)飼い主さまの高齢化

人も高齢化が進み、思うように愛犬の面倒が見れなくなるケースがあります。
飼い始めていたときの想定よりも愛犬が長生きしてしまい、ご自身の老化がそれを追い抜いてしまったような場合です。

3)動物愛護管理法の一部改正

2013年の9月に改正動物愛護管理法が施行され、「飼い主の終生飼養義務」が明記されました。これにより飼い主がペットの高齢化や病気を理由に保健所に引き取りを求めても、保健所はその求めを拒否できることになりました。
また同法の罰則規定も強化されており令和2年、動物愛護管理法第44条において「愛護動物を遺棄した場合」は100万円以下の罰金に加えて「1年以下の懲役」が定められました。

お預かりと譲り受けの違いは?

老犬ホームを営むためには第一種動物取扱業の登録が必要となります。
「保管業で登録」している場合と「譲受飼養で登録」している場合、また両方で登録している場合がありますが、この登録内容によって「老犬ホーム利用契約」の内容が変わってきます。

「保管業での登録」

いわゆる「お預かり」です。お預かりの期日を決めて利用し、月ごとまたは年ごとに料金が発生します。
メリット:利用開始時の金額が比較的小さい、状況が変わった時に契約を変更しやすい
デメリット:最終的に総額がいくらになるかわからない

「譲受飼養での登録」

いわゆる「譲り受け」です。老犬ホームによっては「終生飼養」と表現されます。ある一定の金額で譲り受け、一生涯面倒をみる形です。
メリット:入居時の年齢によって金額が決まっている
デメリット:入居時の金額が比較的大きい(分割可能な施設もあり)、万が一入居してすぐに亡くなってしまっても返金はない場合も

料金はどのくらいかかるの?

最も低価格の小型犬のお預かりを例にとると、月3万円〜20万円とさまざまです。
比較的、都心部ですぐに会いにいける老犬ホームや専門性が高い老犬ホームでは高めの価格設定となっていますが、逆に安い老犬ホームのサービスレベルが低いかというとそうとも言い切れません。
金額的にも無理は禁物ですが、大切な愛犬を安心して任せられるように料金だけでなく実際に足を運んで見学したり、担当者にいろいろと相談してみましょう。


なお「終生飼養」の場合は、年齢や基礎疾患などで細かく金額が分かれていることが多いので、各施設にお問い合わせください。
入居時にかかる料金、また継続時にかかる料金を、あらかじめ見積書などの文書で取っておくと安心です。

老犬ホームの選び方は?

シニア犬とひとことで言っても、その子の性格や介護における課題は千差万別です。
これまで一緒に暮らしてきた飼い主さまは、それを一番よくわかっているはずですから、その子に一番あった老犬ホームを選びましょう。老犬ホームが全国に増えているため、選択肢はかなり幅広くなっています。
迷ってしまった場合には、愛犬が好きなことをリストにあげてみてください。

例えば
食べることが大好き!→手作り食やオヤツなどに工夫がある老犬ホーム
人と触れ合うのが大好き!→人間社会と近接している都市型の老犬ホーム
お外が大好き!→広大なドッグランを有する自然型の老犬ホーム
などなど。

少しでも不自由させたくないとうい愛情から、あれもこれもと欲張りすぎると迷うばかりになってしまいますので、「これは必須」「これはできたら」という優先順位を整理してみましょう。

老犬ホーム選びで注意することは?

2009年宇都宮市内のNPOが動物愛護法違反で刑事告発されました。
「飼えなくなったペットを生涯面倒みる」と言って金銭を受け取った後に、そのワンちゃん達を保健所に渡したり山間部に遺棄したりしたとのこと。あまりにもひどい話で、心が痛みます。

このような悪徳業者にだまされないために、老犬ホームを選ぶときには最低でも以下の3項目を確認しましょう。
1)動物取扱業の登録をきちんとしている
2)いつでも面会が可能
3)施設の見学が可能
 
1)については登録だけでなく、動物取扱業者には広告において以下の項目の表示が義務付けられています。

・氏名又は名称
・事業所の名称及び所在地
・動物取扱業の種別
・登録番号
・登録年月日
・登録の有効期間の末日
・動物取扱責任者の氏名

 

 各施設のホームページにおいて、この表示の有無を確認することで、法律をどの程度遵守しているか、どの程度まじめな業者なのか推測することができます。

 また各施設によって運営方針はさまざまなですので一概には言えませんが、あまりに金額が低い場合には十分な注意が必要です。終生飼養(生涯預かり)で数十万円という施設もまれにございますが、ペット保険のアニコム損保が行っている「ペットにかける年間支出調査(2016年)」では犬にかける費用は年間34万円となっており、一般家庭における年間支出と同程度の金額で数年間のお預かりをすることは経営的に不可能と言わざるを得ません。
一般的な料金に比べて明らかに料金が安い場合には、その理由を含めて施設の確認を十分に行いましょう。